MONSTERS OF ROCK 90

第10回モンスターズ・オブ・ロックのライヴ作品が登場。


Live At Donington 1990 / WHITESNAKE


最近は日本でもロックフェスティヴァルが一般的になりました
けれども、当時は毎年恒例のように大規模なイベントがあるヨー
ロッパ(といいますかイギリス)を単純に凄いなあと思っていま
したし、イギリスでの野外コンサートなど想像の彼方の夢のよ
うな話でした。

改めて映像をみると、確かにサーキットのコースが背景に映り
込むところに7万5000人が集まっていて、いま振り返って
も規模の大きさに驚かされます。

作品そのものはステージ脇の大型ヴィジョン用映像をベースに
しているため、寄った映像が多くライヴでスイッチされている
ので、ギタリストのソロやドラムのオカズなどの決め場所が映っ
ていなかったりしてイマイチ。

ひょっとすると今でもウリなのかもしれないと感じられるスティー
ヴ・ヴァイは、やはり異彩を放っていて他の何物からも浮いて
しまっています。

一方、特典映像の方に入っている Slip Of The Tongueのメイ
キングが充実しており、とくにデモ製作途中のオリジナル・
ギターリフなどはアルバムに収録された厚化粧のアレンジで
はなく、ストレートにコードを弾く骨太のロックで、いわゆる
ヴァンデンバーグのホワイトスネイクを聞くことができるため、
そのままレコーディングされなかった悲劇を悔やまずにはいら
れません。

オリジナルのタイトルはライヴアットドニントンですが、こう
なるとメイキングも含めたドキュメンタリー物にしてしまった
方が、作品としての価値が高まってよかったと感じますけれど
も、そこはアーティストとして音楽作品である一線を守らな
ければならなかったのかもしれないなと思いました。

メイキングといえば、Peaveyのスピーカーの上で踊っている
ハイレグ・Tバックのお姉チャン達など、当時のバブリーな
雰囲気は日本だけではなかったのかと苦笑しつつ、どこか懐か
しく楽しめました(笑)。

個人的には、アリーナにいては決して聞くことができなかっ
たファイバーグラスシェル(FRP?)のドラムサウンドに納得
しつつも、サーペンスアルバス・ツアーの代々木オリンピック
プールの公演の際、2Fスタンドを回ってステージ上まで見に
行ったこと。9月25日だったかの最終公演の際は終演後涙雨
の北の丸だったこと等々が走馬灯のように駆け巡ります。

肝心な音楽としては、やはりCrying In The RainとAin't No
Love In The Heart Of The Cityが秀逸。エイドリアンのソロが
フルレングスで収録されたものも今回が初めてではないでしょ
うか。

Slip Of The Tongueの当時の日本盤に掲載された、伊藤政則氏
のライナー・ノーツが脳裏をよぎりました。


感謝!